5月の長期連休は特に旅行の予定もなく、時間と子供のエネルギーを持て余し、結果的に普段の生活よりも疲れた…
子供を産む前には、連休明けの会社が待ち遠しくなるなんて想像もしてなかった笑
そんな中だけど、読みごたえのある本を何冊も読み切ることができた。
特に、この後最初に紹介する『人を動かすナラティブ』という本がとてもよかった。
- 人を動かすナラティブ なぜ、あの「語り」に惑わされるのか
- 両手にトカレフ
- ほんとうに頭がよくなる世界最高の子ども英語
- 人と組織を巧みに動かす深くてさりげない「21の技術」ディープ・スキル
- 「気がきく人」と「気がきかない人」の習慣
- 琥珀の夏
- ホロヴィッツホラー
人を動かすナラティブ なぜ、あの「語り」に惑わされるのか
人類は、物事を数値や客観的事実の断片ではなく物語で考え、判断するという。
パレスチナ問題、ウクライナ侵略といった国際的な問題から、旧統一教会の問題、そしてここ数年で日本でも注目されるようになった性暴力事件。逆に、日本のみならず世界に感動を与えた2023年のWBC。
悪い出来事も良い出来事も、必ず人はその背景にストーリーを思い描く。
旧統一教会のようなカルト集団は分かりやすいが、私たちが日常的に使うSNS(FacebookやX、ブログなど)も、企業が膨大な投稿を分析し、影響されやすい人を炙り出し、それを選挙や世論形成のために操っているという。そのために使われるのもまさしくストーリー、つまりナラティブだ。
トランプ前大統領は、事実かどうかは完全に無視して、「自分は被害者である」「このままでは移民が白人の仕事を奪っていく」と特定の層の不満を掘り出し火をつけるような演説や投稿を繰り返し、多くの支持者を獲得した。その背景には、上述したようなSNSを巧みに操作する企業の影響があるとも言われている。
本書では、膨大な論文や著書、インタビューでガッチリと裏付けした非常に説得力がある文章と、多くの具体例により、現代社会を生きる上で欠かせないナラティブに対する知識を得ることができる。
主観や自分の経験だけであたかも事実のように書き記す著書を読む機会も少なくなく、非常に読後に残念な気持ちになることもあるのだが、本書は非常によく作られており、多くの人におすすめしたい一冊である。
両手にトカレフ
大好きなブレイディみかこさんの長編小説。
私の想いはこちらにまとめました( ´ ▽ ` )
creating-yourself.hatenablog.jp
ほんとうに頭がよくなる世界最高の子ども英語
この本を読んで実践したこと
- 英語とイラスト(写真)だけのピクチャーブックを買って、一緒に読む
- フォニックスを一緒に練習する
もう少し娘が小さい時にもフォニックスを試してみたけれど、きょとんとされてあまり上手くいかず・・・3歳になったので改めて試してみたら、とても楽しそうに取り組んでくれた!
毎週英会話教室に通っている成果なのか、成長でお手本のマネっこしたりすることへのハードルが下がってきたのか。。。
何はともあれ、継続して取り組んでいきたい。
人と組織を巧みに動かす深くてさりげない「21の技術」ディープ・スキル
筆者自身の経験談や自身の考えばかりで、それを裏付ける客観的なデータや研究もなく、やや説得力に乏しい印象。
ただ、仕事を任されるためには、信頼と実績を積み重ねることが大事であるという点は非常に共感した。
・実績のないうちは、仕事の選り好みはせずにとにかくなんでも挑戦して経験を積む。
・話し上手になるのではなく聞き上手になり、相手の心のうちをさらさせる。
「気がきく人」と「気がきかない人」の習慣
気がきく、とはいかにも日本らしい文化だが、日本の社会で生きていく以上、気がきくことは必須のスキルでもある。
気がきく人と思われるための50個の具体的な言動が取り上げられていたが、中でも印象に残っているのはこちら。
- 笑声
- 否定系ではなく肯定系で話す
- 分かったフリはせず、素直に「分かりません」という
- 役職名ではなく、名前で呼ぶ
琥珀の夏
宗教そのものや信者の子どもたちである宗教二世の問題、白骨死体の真実を探し求めるミステリー、親子の関係(特に母親像の理想と現実)と、多くの要素が詰まっており、分量もかなり多いが、キレイにまとまり非常に読みやすく、また色々と考えさせられる一冊でもあった。
日本では宗教に対して、怪しいものとかアンタッチャブルなものという、ネガティブな印象を抱く人も少なくない。
一方で、アメリカで過ごした期間、キリスト教徒やユダヤ教徒の同僚と一緒に過ごし、宗教が日常生活の一部として人々の生活の軸になっていることもまた身近に感じた。
やはり、宗教について語るのはとても難しい・・・と感じさせられた。
ホロヴィッツホラー
児童書とは知らずに読んだけど、ホラーが苦手な私にとってはちょうどいい怖さ。笑
短編集なので1話1話が読みやすい。
児童書ということもあり、主人公はみんな子ども〜ティーンくらいの年齢の子。
大人(特にホラー好き)には物足りないだろうけど、著者はあのアンソニー・ホロヴィッツ。
文章の面白さは間違いないし、ライトにホラーを楽しみたい人にはオススメ!